あるヘルパーさんの話

数日前、子供と話していた時、プライマリースクールにいたクラスを補助するヘルパーさんの話をしました。以前にも何度も彼女の話になったことがあります。

そのヘルパーさんは年配の女性で、学校の授業を担当することはありませんが、どこかに引率するためだったり、自習のときにクラスで子供達を見ていたりと子供達と接する機会は何かとありました。

彼女は足が不自由で、あまり親しみやすい感じの人ではありませんでした。ちょっとしたことで相当きつく怒鳴り声を上げる人でしたので子供達からは好かれていませんでした。

私の子供は、足が不自由なこととその性格が関係しているのではないかといつも感じていたそうです。そして、School trip のときに他の先生にそのヘルパーさんと話しをしてみたい、と頼んだそうです。

その先生は何か事情を知っているようで、そのヘルパーさんに話をしてもらえるかどうか聞いてくれる、ということでした。そのヘルパーさんは快諾してくれたそうで、私の子供と2人で話をすることになりました。

その時の話です。

  • その当時はまだ第二次世界大戦が終わってまだ間もないときでした。彼女は幼児期にアフリカからイギリス人家庭に使用人として引き取られたそうです。(率直に言って人身売買だと説明してくれたそうです)
  • その時に伝染病にかかってしまったことが理由で片足が不自由になってしまいました。命を落とさなかったことはまさに奇跡的だったそうです。彼女は想像できないほどの苦痛に満ちた日々を送っていたに違いありません。
  • そんな過酷な日々を長期間送ってきたために、どうしても子供にきつくあたってしまったり、怒鳴ってしまったりしてしまうそうです。自分でもそれは良くないことだと分かっているのだがどうしてもそうなってしまうのだそうです。
  • そして、彼女が過去のことをこんなに話たのはこれが初めてで、今まで話をしたいとずっと思っていたが話すことができなかった、と言っていたそうです。
  • その時から彼女の表情が少しだけ和らいだそうです。子供達への対応もほんの少しですが緩和したようでした。彼女は常に子供にきつくあたってしまうが、どこかで子供が好きで何かを伝えたいと思っていたのだと思います。
  • 子供は、その昔の社会がどのようなものであったのか知ることができたことをありがたく思い、今の自分がいかに恵まれているか初めて実感したそうです。
  • 子供とは、どんなことにも興味を持ち、そこから学ぶことができるのだと思いました。それと同時に大人も子供達に助けられていると言えるのだと思います。

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